第58号
平成22年(2010年)3月1日 発行
修了式に思う」    三原市老人大学   学長  白須義人
  
 歴史と伝統を誇る三原市老人大学の学生、大学院生の皆さん、平成21年度の課程を無事終了され、誠におめでとうございます。心からお祝い申し上げます。

 お祝いの言葉のすぐ後ですが、今年度はじめにお元気で入学された方々のうち9名の方が亡くなられました。ご遺族の方々の悲しみ、寂しさ、心残りなどを拝察し、衷心よりお悔やみ申し上げ、ご冥福をお祈り申し上げます。

 しかし、この亡くなられた方々はお幸せなご生涯を全うされた、と羨ましく思います。学業に耐えるだけの気力も体力もお持ちになって本大学に入学され、今年度も新たな挑戦を重ねながら、お一人おひとりの事情は異なるでしょうが、わずかの日数伏せられただけで、あの世に旅立たれたのですから、理想の生涯を終えられたと思います。

 この方々のご生涯を想像していると、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」の中の竜馬の言葉を思い浮かべます。

 土佐藩の下級武士の竜馬が越前福井藩を相手に交渉することは、当時としては正気の沙汰ではなかったと思いますが、福井藩から軍艦操練塾校舎建築の5,000両を出資してもらう談判の前夜、子分の寝待ちの藤兵衛を相手に田舎徳利を傾けながらこういいます。

 「藤兵衛、人間はなんのために生きちょるか知っちょるか。事をなすためじゃ。事をなすにあたっては、人の真似をしちゃいかん。人の一生というのは、たかだか50年そこそこである。いったん志を抱けば、この志にむかって事が進捗するような手段のみをとり、いやしくも弱気を発してはいけない。たとえその目的が成就できなくても、その目的への道中で死ぬべきだ。生死は自然現象だからこれを計算に入れてはいけない」竜馬の「事」とは、日本国を洗濯して、新しい国をつくるという大仕事ですが、私たちには私たちの「事」があるはずです。

 老人大学のそれぞれのコースで、一人ひとりが目指す目標に向かって一心に打ち込むことも「事」をなすことだと思います。そして、どんな「事」も一生涯をかけても成就できないことが多いと思いますが、自然現象の死を目前にするまでその道を極めようと精進することは、竜馬の「事」に通じる素晴らしい生き方だと思います。

 今年度中に亡くなられた9名の方々は、最期の最期まで「事」をなそうと努力し続けられたことで、三原市老人大学の理想の生き方の道標になってくださった、と感謝の意を込めて弔意を表します。
祝 我らが老大生全国表彰に輝く!
 
 昨秋開催された二つの全国規模の文化的祭典で、老大生2名が其々左記のような『文部科学大臣賞』や『札幌市長賞』という名誉ある賞を受賞されました。   
文部科学大臣賞
 俳句コース 樋口 一郎 さん 

@大会名 第24回国民文化祭 しずおか2009〈文芸祭 俳句大会〉

A受賞名 文部科学大臣賞

B受賞句   草餅の 色となるまで  搗きにけり  

☆受賞者喜びの感想 

 島田市役所から、11月の文化の日に行われる文部科学大臣の表彰式とその関連行事のスケジュールが送られてきました。  それによると、今の体調では出席しても誰かに迷惑を掛けるやも知れぬ。

 家の者も一人では行くなと言うので、出席できない旨を伝えると、賞状と記念品などが送られてきました。 

講師 松本島春先生の祝福の言葉  

 島田市役所から、11月の文化の日に行われる文部科学大臣の表彰式とその関連行事のスケジュールが送られてきました。 それによると、今の体調では出席しても誰かに迷惑を掛けるやも知れぬ。

 家の者も一人では行くなと言うので、出席できない旨を伝えると、賞状と記念品などが送られてきました。 
札幌市長賞
書道かなコース  藤原 美智子 さん 

@大会名 第22回全国健康福祉祭 北海道・札幌大会 〈美術展・書の部〉  60歳以上の高齢者を中心とするスポーツ、文化、健康と福祉の祭典で、愛称で「ねんりんピック」と呼ばれています。財団法人長寿社会開発 センターと厚生労働省、開催都道府県、政令指定都市と共催で開催され、昨年は札幌で開かれました。 

A受賞名  札幌市長賞

B受賞作品  音に聞く高師浜のあだ浪は かけじや袖のぬれもこそすれ

小倉百人一首ほか二首



☆受賞者喜びの感想


 「ねんりんピック」に私の作品が、思いもかけず入賞し夢のようでございます。  

 この喜びは三原市老人大学の存在があり、講師の先生のご指導と、老大事務局の先生方のお力添えのおかげと感謝いたしております。

 作品は、小倉百人一首の中から、河原先生に頂いた手本をもとに、忠実に練習いたしました。要点を一つひとつ詳らかにご指導くださる先生に対し、私も歌の思いを描きつつ、墨の濃淡、線の肥痩、字形の大小、全体のバランスを考えながら、最終的に先生に選択していただいた作品です。

講師 河原房舟先生の祝福の言葉

 藤原美智子さんとの出逢いは 私が老大講師に就かせていただいて2年目の事でした。 以来5年目、広島県のシルバー展に出品した作品が金賞をいただきましたと報告を受け、「おめでとう 良かったですね」 次に、「あの作品が全国展に出品されることとなりました」 「すごいですね」 

 「あの作品が札幌市長賞を受賞しました」  報告を受けた時、おめでとう≠フ言葉の前に全身に鳥肌が立っていました。 指導者として生徒さんの受賞は自分のこと以上にうれしいものです。拍手を送ります。

コース代表委員 竹内知子さんのお祝いの言葉 おめでとうございます。この度、かなコースでは大変嬉しい出来ごとがありました。 藤原美智子さんが、札幌市長賞という名誉ある賞を受け取られ、かなコース一同が喜んでおります。 先生の熱心なご指導と、ご本人の努力のたまものだと思います。 かなコースには、1年生で入った人、年数を重ねて勉強をされた方々が、大勢集まっています。 1年生は2年生に、2年生は3年生にと、いろいろと教わり、和気あいあいと勉強しております。
第一回ミニ教養講座開催
日 時  12月15日(火) 13時:30〜15時

ところ  本校 2階  第一講座室

演 題  「相続税と贈与税」について

講 師  三原税務署  上席調査官 島谷 学さん


【講演のあらまし】

(設問一)贈与税とはどのような税ですか?

 個人から財産をもらった時に、贈与税の課税対象となります。

●贈与税の申告と納税は、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までにしなければなりません。

●納税については、5年以内の年賦で納めることもできます。

●贈与税については、財産を贈与した方と贈与を受けた方との間で連帯納付の義務があります。

●贈与により土地や建物を取得した時には、不動産取得税がかかります。

●贈与税の課税方法には、「暦年課税」(後述の設問二)と「相続時精算課税」(後述の設問三)の二つがあり、贈与者ごとにそれぞれの課税方法を選択することができます。

(設問二)暦年課税とはどのようなものですか?

 1年間に贈与を受けた財産の合計額をもとに贈与税額を計算するものです。

●婚期期間20年以上の夫婦の間で居住用不動産などの贈与があった場合には、一定の要件に当てはまれば、贈与税の申告をすることにより、基礎控除額110万円のほかに最高2000万円までの配偶者控除が受けられます。

●1年間(1月1日〜12月31日)に贈与を受けた財産の価格の合計額(課税価格)から基礎控除額110万円を差し  引いた残額(基礎控除後の課税価格)について、所定の速算表(詳しくは税務署にお問い合わせください)に  より贈与課税を計算します。

(設問三)相続時精算課税とはどのようなものですか?

 贈与を受けた時に贈与財産に対する贈与税を支払い、贈与者が亡くなったときにその贈与財産と相続財産とを合計した価額をもとに相続税額を計算し、既に支払った贈与税額を控除するものです。

(設問四)相続税ってどのような場合にかかるのですか?

●亡くなった人から各相続人等が相続や遺贈などにより取得した財産の価額の合計額が基礎控除額を超える場合、相続の課税対象となります。

●相続の課税対象となる課税遺産総額の計算は次の通り

@相続や遺贈によって取得した財産(遺産総額)の価額と、相続時精算課税の適用を受ける財産の価額を合計します。
A@から債務、葬式費用、非課税財産を差し引いて、遺産額を算出します B遺産額に相続開始前3年以内の暦年課税に係る贈与財産の価額を加算して、正味の遺産額を算出します。
B遺産額に相続開始前3年以内の暦年課税に係る贈与財産の価額を加算して、正味の遺産額を算出します。
CBから基礎控除額を差し引いて、課税遺産総額を算出します。
※正味の遺産額が基礎控除額を超えない場合には、相続税はかかりません。
【講師の話では、相続税を払う人は100人中3人程度で、しかもその殆どは土地に係るものだそうです】

(設問五)宅地や建物を相続したらどのように計算するの?

● 宅地は路線価等をもとの計算します。建物は固定資産税評価額によって評価します。

●宅地の評価方法には路線価方式と倍率方式の二つがあります。

@路線(道路)に面する標準的な宅地の1平米あたりの価額(路線価)が定められている地域では、これをもとに  計算します。
A路線価の定められていない地域については、固定資産税評価額に一定の倍率(殆どの場合1・1倍)を掛けて  計算します。
B路線価および倍率は、国税庁ホームページで閲覧することができます。 
            文責 大谷 善次郎  

ミニ講演会に異常あり 

 今年度、第一回のミニ講演会(教養講座)が去る12月15日(火) 三原市老人大学で行われました。例年のミニ講演会といえば、いつも十人前後の参加が常でありましたが開けてびっくり、何と、58名という大人数の申し込みがありました。

 主催はといえば、税の大元締め三原税務署、講演者は三原税務署、上席調査官、島谷 学さん。演題は「相続税と贈与税について」でありました。

 募集を始めた頃はほとんど目立った応募状況ではなかったのですが締め切りが迫るにつれて、応募者はぐんぐんと増え続け、やがて講演前日には、何と、例年の約三倍。また、講演当日の会場でも勢いは止まらず、整理券のない駆け込み参加まで加わって、急きょ、椅子を運び込むあわただしさ。「何で?・何で?・どうして?」と、誰もが疑問に思っていると、ある人いわく「それなら、鳩山総理に聞いてみようや!」・・・ちなみに、当日の実人員は52名でした。たくさんの参加ありがとうございました。
雑 感    廣勢一三

 年をとると体のあちこちが痛んでくる。歯から始まり、目にきて白内障になる人が多い。 友人が集まると、病気の話ばかりになるが、その中の一人が「この先どうなっていくのか楽しみだ」と言う。悲観的になるより、不安を楽しみに変えて生きていく方が精神的にいいのは言うまでもない。

 また、ある人は「悪いことは考えない。悪いことは起きない。きっと良くなる」と、三つの言葉を信じて生きていくのが良いと言っていた。 「難」がなく過ごせば「無難」であり、難が有る人生を過ごせば「有難い」「辛さ」は「幸せ」(辛いの上に線を引くと→幸いになる)になる通過点である。 「憂う」人には、人が近寄ってあげると「優しさ」(憂うに人偏をつける)を感じてもらえるとも言われる。

 私も感謝の気持ちを忘れず、前向きに生きていこうと思う。
編集後記

 今回は、パソコンコース院Bが編集作業を担当しました。 何しろ新米の代表委員ですので、アタフタしながら勤めをなんとかはたしてきました。  

 「ああ・・あと三つきで務めを果たせ終えるかな?」半分ホット胸を撫で下ろしていた12月の初め、院Aの代表委員から突然、第58号の編集担当の申し渡しを受け、「まだそんな業務があったのか・・・」と、パニック状態になりましたが、クラスメート並びに事務局、そして新聞に投稿くださった皆様の積極的な協力を得て、無事発行に漕ぎつけることができました。 あらためて紙上を借りて厚くお礼を申し上げます。

 次号は、パソコンコース院Cにバトンタッチいたします。 どうぞよろしく お願いいたします。